第八回 「武者千夏子 靴下の神様 」
「武者千夏子 靴下の神様 」

日本の靴下は優秀だと、信じていた。
油亀で働くまでは。
勤めて10年ほど経つだろうか。
この間、私の靴下は、尊い犠牲となったと言っても過言ではない。
何足、いや何十足、いやいや二百足はいっているだろう。
気がつけば、穴があく。
たいがい、あく部分も決まっている。
私の場合は右足の親指のつけねだ。
小中高のスクールソックス。
穴があいた記憶はとんとない。
大学の頃に履いていた靴下もだ。
なのに!
油亀に来てからは、穴があく。
どんどん穴があく。
ちょっと奮発してかったおしゃれな靴下に限って。
おろしたて当日に、穴があく。
なぜだ。
なぜこのような事態になるのか。
冷静に考えてみた。まず、油亀は古民家である。
畳敷きの建物である。
土足厳禁。
靴下一枚で生活する時間が長い。
必然、靴下にかかる負荷は大きいだろう。
もうひとつ。
穴があくのは、春と夏が多い。
秋と冬は少ない。
冬に至ってはほぼ穴があかない。

ここから考え出される真実、それは!
秋と冬は靴下を二重にはいて、なんならルームシューズまで履いているから。
靴下にかかる負荷が減る。
じゃあ、春と夏も靴下を分厚くしてみたらと考えるが。
いかんせん。古民家の夏は暑い。
冷房は扇風機のみ。
確かに、外よりは涼しいけれど。
朝から晩までいると、靴下の中は汗で、すごいことになる。
重ね履きなど考えられない。
ならば、どうするか。
いっそ裸足はどうだろうかと。
これは一度真剣に代表にかけあったことがある。
だがやはり。
スタッフが素足というのは良くないねとなり。
結局、靴下問題はなんの解決もしていない。
出来る限り、良心的な値段のものを履くようにして。
出費をおさえてはいるものの。
やっぱり、靴下は油亀においては、おしゃれポイント。
かわいいデザインの靴下を履いてみたくなる。
その手のものに限って、運悪く穴があいていくとわかっていても。
この世に靴下の神様はいないのか。
いるのなら、どうか。
絶対に破れない靴下をお恵みください。
あ、できればこのそば猪口の靴下みたいな、かわいいデザインで。
関連商品はこちら↓ ↓
-
3,300円(税込)
-
6,160円(税込)
(2件/2件)
<ご注文の確定について>
当オンラインショップのシステム上、カートに入れている状態では商品はキープされません。
商品はご注文の確定時に、はじめて確保されますので、ご了承の上ご利用ください。
<受注メールについて>
土日はお問い合わせや受注メールのご返信をお休みしております。
ご注文いただいた方へのご返信は、翌営業日以降に順次お送りいたします。